
要点
経渠(けいきょ)は手の太陰肺経8番目の経穴。
手首の掌側で親指寄りにある骨の凸の動脈拍動部にあるツボ。
ノドの不調、発熱、発汗、掌のほてりなどにオススメであります。
名前について
名前の意味です。
経は川の流れやタテの道すじという意味があるそうです。
渠は溝や運河という意味、地下水路を暗渠と呼ばれていることをご存じの方は多いかと思います。
それらを踏まえて、骨の凸を橈骨茎状突起と言いますが、それをくぐるように肺気を流している地下水路のようなポイントであることを表しているのではないでしょうか。
ポイント
東洋医学では望診・聞診・問診・切診と呼ばれる四つの診察法があります。
中でも切診は舌診・腹診・脈診という独特な身体の観察法になります。
脈診は手首の脈の状態を観察するものですが、まず経渠に中指を置き、人差し指と薬指をそえて動脈の拍動に触れ、ある種の手順を踏んで脈を探ることで、他人の目に見えて来ず本人の意識にものぼらない心身の変化がわかると言われています。
なお、経渠は五兪穴のひとつ経金穴です。
DATA
解剖学関連
- 静脈:橈骨静脈
- 動脈:橈骨静脈
- 神経:外側前腕皮神経(C5~7)/橈骨神経浅枝(皮枝:C5~8.T1)
- 筋肉:腕トウ骨筋(腱)/長母指外転筋(腱)
施術関連
- 主治:咳嗽/気管支喘息/発熱/無汗/咽喉炎/胸背痛/手掌熱
- 特殊:解熱発汗
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