
要点
中府(ちゅうふ)は手の太陰肺経1番目の経穴。
胸と腕の境にあり、肩や腕の不調や呼吸器系の不調に使えます。
別名は膺中兪(ようちゅうゆ)、五要穴のひとつ募穴なので肺募(はいぼ)とも呼ばれます。
名前の意味
名前が平凡な漢字なのでジミにみえますね。
漢字の意味は、中は中焦(ちゅうしょう)を指し、府は政治経済の中心地という意味があるそうです。
中焦は生命エネルギーの生成と調整を行う領域。
中府は手の太陰肺経という経絡の流れの一番初めに配置されている経穴です。
つまり、肺経を流れる気は体内の中焦から始まり、中府から体表に出ることになります。
そう言って良ければ、体内から体表へ旺盛な気が迸るポイントがココだ、とこのジミな名前は教えてくれてます。
鍼灸師のなるためには学校に通い、400近く存在するツボの位置や効能を一つ一つ学ぶ授業があります。
その一番最初に学ぶ経穴が中府です。
この経穴は、鍼灸師にとっては特に記憶に残るツボなのです。
DATA
解剖学関連
- 静脈:胸肩峰静脈/外側胸静脈/橈側皮静脈
- 動脈:胸肩峰動脈/外側胸動脈
- 神経:鎖骨上神経(C4)
- 筋肉:大胸筋/小胸筋/烏口腕筋/上腕二頭筋短頭
施術関連
- 主治:咳嗽/気管支喘息/上肢痛・しびれ/咽頭炎/顔の浮腫/胸痛・背痛
★気胸に注意
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