
要点
- 天鼎は手の陽明大腸経17番目の経穴。
- 耳の裏から鎖骨へ伸びる筋肉の
のど仏の高さ辺りで筋肉の後縁にあるツボ。 - ノドや舌のトラブルやにオススメです。
名前の意味
天の字は頭を指している
といわれています。
鼎は訓読みでかなえと読み、
三つ脚で取手のある青銅製の祭器のこと、
もともと脚付きの鍋だったものです。

まとめると、
天(頭部)を支える三柱の
ひとつにある経穴という意味になりそうです
正直これは名前の意味がわかりませんよね。
ちなみに、
柱については胸鎖乳突筋二本と脊柱だとか、
天鼎ふたつと天柱という経穴だとか、
左右大腸経と督脈だとか諸説あります、
これも決め手にかける。
ポイント
天鼎のポイント、
謎の多い経穴です。
次にお伝えする扶突の方が、
ちょっと理由があって、
頻繁に利用する経穴なので
個人的に馴染みがありまして、
天鼎はあまり良く知らないのです。
名前は重みがあってイイ感じなんですがねぇ。
鼎の軽重を問う、
という言葉がありますが、
そのものの存在価値を疑い
再評価するという感じの意味です。
いわれは、
大昔の王朝の権威の象徴が
九つの鼎であった頃があって、
その王朝に取って代わろうとした王が、
暗に自分に王朝の運営を譲ってはどうか
と発言する代わりに
鼎はどのくらい重いのかと質問した、
ような故事だと思います。
ですから
昔は重要なものであった鼎
という言葉を付けた経穴は
何かそれなりに重みがあると思うのですが、
どうにでしょう?
どなたかご存知ないですか。
さて、
このシーンでの主役その王でなく、
その質問を見事に切り返えした
王臣の方でした、
しかしそれはまた別の話。
DATA
解剖学関連
- 静脈:外頸静脈
- 動脈:無し
- 神経:鎖骨上神経(C3)
- 筋肉:広頸筋/胸鎖乳突筋
- 他:深部に腕神経叢
施術関連
- 主治:咽喉腫痛/嗄声/舌骨下筋群麻痺/嚥下障害/寝違え/扁桃体炎/頸部リンパ節腫張
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