
要点
商陽(しょうよう)は手の陽明大腸経1番目の経穴。
人差し指の爪の親指側の付け根あたりがツボ。
急なノドの不調全般、下歯痛、鼻風邪、腕のしびれ、などにオススメです。
名前について
名前の意味です。
商は五音での肺。
少商でも説明しましたが、五行の働きを音に振り分けたとき金には商が当てはまります。
陽は手でいえば手の甲なのです。
陰陽もいろいろなモノコトに振り分けされていて、身体であれば陽が当たり日焼けしやすい部分が陽で、日焼けしにくい部分を陰としています。
つまり手でいえば掌は陰、甲は陽となるのです。
そこから考えると、手の太陰肺経から流れできた気が陽の経脈へ移っていく経穴、ということを指しているのではないでしょうか。
ポイント
人差し指から肘を通って肩の前辺りのラインに軽い痛みやしびれがあるとき、商陽を反対の指でつまんで、商陽から肩の前辺りまでをひとつのヒモのようにイメージして、優しくひっぱってみてください。
ひとつのヒモ、がミソです。
ひとつのヒモに感じられるようにひっぱる方向を変えたり、肘や肩を回転させるうちに不調が楽になっていませんでしょうか。
商陽は五兪穴の井金穴です。
手の陽明大腸経はここから始まります。
別名を絶陽。
DATA
解剖学関連
- 静脈:無し
- 動脈:背側指動脈
- 神経:正中神経の固有掌側指神経(皮枝:C7)
- 皮膚:第二指の爪甲角
施術関連
- 主治:急性扁桃炎/咳嗽/発熱/大腸経走行のしびれ・マヒ/下歯痛/缺盆痛/鼻風邪/耳下腺炎/耳聾/耳鳴り/無汗/急性胃腸炎/頤部の腫れ/中風昏迷
- 特殊:解熱作用/刺絡療法
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