秋の夜長は呼吸についてあれこれと

エッセイ
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呼吸は陰陽で成り立つ

呼吸には二様の恩恵がある。
空気を吸って、吐き出すのに、
前者は圧しつけ、後者は蘇らす。
生命はかくも微妙に調合されている。
神がお前を圧しつける時、神に感謝せよ。
神がお前を再び解放する時、神に感謝せよ。

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ著【西東詩集】「歌人の書」”護符”より

呼吸で氣を循環させている

商(殷)の湯王が、宰相の伊尹いいんにたずねた。
「天下を得るには、どうすればよいか」
伊尹は答えた。「天下を得ようとすれば、天下は手に入りません。得るとすれば、まず、自分を得るのです」
このあと、『呂氏春秋』はこういうコメントを付している。
「すべての根元は、まず、自分を治めることにある。自愛することである。新しい気を用いて、古い気は捨てる。皮膚の間から、精気と邪気とを、代謝させる。精気は日ごとに新しく、邪気はすべて排出される。これで、天寿はまっとうされる。これを真人という」

宮城谷 昌光著 【中国古典の言行録】我より古を作す 《宋史》より

呼吸を変えて補瀉としよう

まとめ

  • 呼吸は陰陽で成り立つ
  • 呼吸は氣を循環させている
  • 呼吸を変えて補瀉とする

五行のシステムの中で唯一
自分の意志でコントロール
できるのが呼吸。

消化や鼓動を止めたり、
肝臓や腎臓の解毒作用を
加速したりはできませんが、
呼吸は止めるも速めるも自在で、
それを介し氣の流れを調えることで
心身を健やかにできる、
と発想したのが鍼灸です。

その末席に連なるツボケアが、
今後とも皆さまのご多幸とご健勝の
後押しになりますように願っています。


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