ガンダム陰陽に立つ

エッセイ
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わたしはガンダムを観て、
生まれてはじめて考えるということを学びました。


『機動戦士ガンダム』を観たのは小学六年生、
再放送じゃないですよ、自慢(笑)

あの頃の土曜日の夕方は、
父はまだ帰宅する前で、
母は夕飯の支度に追われ、
家に一台しかないテレビを独占できる至福の30分。


子供の頃のわたしにとってガンダムの魅力とは、
どっちがイイ者でどちらがワル者かわからないストーリー。
当時そんなお話を観るのは初めてでした。


いま思えば妄想力の逞しい時期に、
親の目を盗むように刺戟的なアニメーションを観てしまったものです。


連邦は小綺麗で魅力的だったけど胡散臭かった。
ジオンは窮屈で泥臭かったけど一生懸命だった。
どちらにもこだわりや言い分があり、
分かり合えそうでも歩み寄れない、
だからどちらも良いところがあり悪いところがある、
とグルグル子供の脳味噌が掻き回され、
あれこれ下手な考えを続けながら老境の今に至ります。


腐敗を内包しながらも整然としている連邦、
主張は立派なのに手段が短絡的なジオン、
ひとつの物事には常に栄と滅びが共存している、
表には裏があり裏は表にもなる、
これが今思えば考えること、陰陽との出会いだったかと思うのです。


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