土用(どよう)とは雑節のひとつで、立春・立夏・立秋・立冬の前およそ18日間(正式な期間は毎年国立天文台が発表しています)をさし、四季をつなぐように存在しています。
伝統的な医療からみると、脾というシステムに影響が出やすい時季です。
そもそも四季の働きに応じて五つの臓が心身ケアを担当し人の生命は維持されています。
春・夏・秋・冬の担当はそれぞれ肝・心・肺・腎、各季節の繋ぎ目である土用にはそれまでのケア担当であった臓がお休みをとり、脾が次の季節の下準備に心身のケアを担当します。
脾は 土用期間に心身ケア担当と同時に、今まで担当していた各臓のアフターケアまでします、ダブルワーカーなのですね。
そのため脾は非常に疲れやすくなりますので、脾のシステムに組込まれている心身には大きな影響があります。
体のことでいえば、消化器系や免疫系や関節系がユルくなり、お腹の不調やケガをしやすくなるかもしれません。
心のことでいえば、思考するのがめんどくさくなり、考えがまとまらなかったり偏ったりしてイライラするかもしれません。
いずれにしろ、心身の軸が定まりにくい感じですから、決定的な行動は避けムリせず過ごすのがオススメです。
さて、土用はなぜ鰻のシーズンかというと…有名な土用丑の日に鰻を食べるのは、土用は胃腸が弱くなるので消化に良く栄養価の高い鰻を食べ健やかに過ごそう、という先人たちの知恵が土用丑の日に鰻を食べる風習を生みだしたから、というところでしょうか。
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