病になるのは自分と生活が和んでいないから

エッセイ
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伝統的な鍼灸における病とは、
五臓・陰経(臓の経絡)のいずれか(…あるいはいくつか)の
虚実が偏り人体のシステムが乱れているとき、
普通なら苦にならない
外因がいいん(≒自然の環境)
内因ないいん(≒精神の動揺)
不内外因ふないがいいん(≒不摂生)
による影響が負担となり、
心身の働きが正常でなくなること。

「和と同はちがうのか」
「ちがいます。和をたとえればあつものです」
 羮は魚や肉のスープのことである。このスープは、もともとあいいれない火と水をもってつくる。味をつけて煮込むのであるが、味も熱さもととのったところで君主の口にはいる。
 君臣の関係もおなじようなもので、君主がよいといったことでも不備があれば臣下は進言し、君主の聴許を完全なものにする。君主がならぬといったことでもよい点があれば臣下は進言し、君主の不可を可にかえる。そうすることで、政治がととのう。
「ところが拠はちがいます。君がよしと仰せになれば、拠もおなじくよしとする。君がならぬと仰せになれば、拠もおなじくならぬとする。はじめは水の味であった羮の味をととのえるのに、水だけをもちいて、たれが食べられましょう」
 と、晏嬰はあざやかにいった。

宮城谷昌光著『晏子』天下の名相 より

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