東洋医学の古典より秋のセルフケアについて抜粋

秋の三月を容平といい、 安らぎ静かに実を結ぶとき。 天の気は急に、 地の気は明らかに、 陽気はおさめられてゆく。 鶏と共に早寝早起きをする。 穏やかな心持ちで 秋の厳しさを緩やかに受けとり、 神気を収斂し秋気を平らかにならし、 想いを潜め外に向けず 肺気を清らかに保つ、 そうして過ごすことが 秋の気に応じた生き方であり、 収の気を養う道理である。 これに逆らえば 陽気が内に収まらず肺を傷め、 冬に消化不良や下痢がちになり、 藏の気をないがしろにしてしまう。 【黄帝内経素問:四気調神大論】より
容平ようへいとは穏やかにすべてを受け入れ力が蓄えられていくこと

容は谷の中が空いている
という意味から
家の中が広いことを表し、
転じて受け入れる
ゆとりがあること、
となるそうです。
平は昇ろうとして
つかえていた気が
分かれて通ること
を表していて、
穏やかに収まり
平らかになるということ、
になるようです。
容平という言葉は、
これまでの出来事に感謝し、
ゆとりある心で穏やかに
すべてを受け入れることで
豊かな実りが蓄えられてゆく、
ということを表しているのかもしれません。
黄帝内経こうていだいけい・素問そもんの四気調神大論しきちょうしんたいろんとは自然に寄り添うマニュアル

黄帝内経とは伝統的な医学書のひとつです。
三国志の頃より少し古い時代に成立、
現代でも中国系古典医術の
有用な手引書である素問と霊枢、
この二巻の総称が黄帝内経です。
例えるなら、
黄帝内経・素問は
『劇場版伝説巨神イデオン・接触篇』
黄帝内経・霊枢は
『劇場版伝説巨神イデオン・発動篇』
という感じです、蛇足ですな。
ちなみに、
素問は理論編、
霊枢は実践編
という内容です。
今回は素問の四気調神大論から
秋のセルフケアのアドバイスを
抜粋してご紹介しました。
いつか全文をご紹介できればと思っています。
まとめ
秋は肺が活動の要になります。
秋を快適に過ごすためには
肺とうまく付き合える生活を
心掛けると良さそうです。
例えば
これまでの季節は
汗をかくことで
心身を冷ましてきましたが、
秋に発汗した場合は
すぐに拭き取るようにして
氣や熱を逃さないようにすると
肺に優しいようです。
秋は自分の内に目を向けて
穏やかに生活する季節、
という感じなのでしょう。

あたりまえのことをていねいに。
では、ご多幸とご健勝を♪
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